妖々夢からとにかく1曲が欲しい!!　という訳で、この曲を持ってきました。というよりこれまで8曲アレンジして、その経験を生かしてようやくこの曲を形にできたというのが正しい所。妖々夢は名曲が多いのですが、故に私のアレンジ能力ではあと一歩が及ばず、『幽霊楽団』や『幽雅に咲かせ、墨染の桜』などが軒並み保留リスト入りしています。いい曲ですから、下手なアレンジをするくらいなら技能向上まで保留してきっちりと作りたいですしね。
　そんなこの曲の主は九尾の狐、八雲藍。故にその主である八雲紫の『ネクロファンタジア』とサビのメロディーを共有しています。が、その音程は転調を含め常に若干前者が高く、その僅かな差が見事に藍の素直さと紫の怪しさを出しているのがなかなか面白いです。

・演奏の手引き

　基本構造はNo.10『幻視の夜　〜 Ghostly Eyes』と殆ど同じです。こちらのほうが簡単ですので、先に弾いておくとよいでしょう。左手は簡単そうに見えますがこれが曲者。まず一定の強さ・間隔で弾くのに一苦労、次にそれを最初から最後まで続けるのにまた一苦労。かなり疲れます。基本は勢い任せの曲です。最後の方は段々と旋律が積み重なっていき、常に3〜4音を鳴らしている状態になります。加えて相当高い音にまで上がり、自ずと強打することになります。隣の鍵盤に指を引っ掛けたりすることなく綺麗な音で鳴らしたいですね。
　他に注意点は右手ときたま現れる3度の高速トレモロ。あくまで音符の長さは目安でしかないので、原曲をしっかり聴き込んで、それらしく弾いてみましょう。
　妖々夢は今の所(〜No.10)この1曲のみ。妖々夢の曲はとてもバランスが良いのですが、ピアノアレンジの際はそれが仇となって少し音を省いただけで雰囲気ががらりと変わってしまいます。もうちょっとアレンジのテクニックが上がったら色々な曲に挑戦してみたいですね。