正直、このアレンジは前回の作品 「Chinese Fantasy 〜上海紅茶館」 の勢いで作ってしまった。和声的な冒険はせず、左手のパートは打楽器的、アレンジのコンセプトをそのまま引き継いでいる。ただ、中間部 （1分38秒付近から） は原曲の旋律を一部抽出して自由に遊んでみた。この中間部は魔理沙の魔法をイメージしている。メインテーマ （原曲） が1拍の2分割リズムなのに対し、中間部で1拍の3分割リズム （表記上は12拍子） として、対照性を出している。Denkoのアレンジで対照性というのはキーワードで、毎回のアレンジで何らかの対照性を出してきたが、今回のようにリズムで対照性を出したのは初めてだ。これまでは長調と短調 （明るいと暗い） ばかりだったが、リズムでもコントラストを出せることが分かった。実を言うと、クロヤ氏のAIRソナタの第1楽章からヒントを得ていたりするのだが。（第1テーマを2分割リズム、第2テーマを3分割リズムとしている）
演奏面について、この曲はやたら右手オクターブが連続する。まるでオクターブの練習曲のようだ。Denko自身は手の大きさの割にオクターブ奏法が下手で、テンポを落とさないと中間部まで弾ききれない。手の小さい人には厳しいかもしれないが、魔理沙のおちゃめな姿を思い浮かべれば苦にならない！？
あとは、ノンレガートを意識することだろう。楽譜上marcatoと指示がある左手の音は、力強くはっきり出すことだ。この音も魔理沙の姿を思い浮かべて弾くといい。金髪を振り回してドタバタ走り回る姿を。
直前のページへ戻る
Presence∝fTVA Top
