この年の夏金沢に帰省した時、偶然地元の新聞でのと鉄道のNT100がゆくゆくはミャンマーに譲渡されることを知る。その積み出しは名古屋港だった。名古屋に戻ってすぐ、現地に直行。しかし名古屋港といっても
広く、どこに留置してあるか分からない。とりあえず地図で港の貨物線を探し、名鉄大同町駅付近を探った。
無蓋車やタンク車など貨車が留置してあるヤード NT100はここを通ったのか?
残暑が残る中、ヤード周辺をうろうろする。NT100はいずこ・・・
いまや少数となった車掌車ヨ8000 特大貨物など出番は限られる
あてもなくさまよううちに、名鉄の東名古屋港支線にぶつかった。この路線は朝と夕しか運転されない、路線長が短い、工場地帯への通勤客が多い、という点で
山陽線の通称「和田岬線」と共通する。和田岬線の名古屋版と言ってもいいかもしれない。
東名古屋港支線の脇にあった平面クロス 後の地図上での確認で、NT100がここを通過したことが分かった。
東名古屋港駅 電車はここまでしか行かないが線路は先に続いている。写真奥の踏切の先で架線が尽き、臨港貨物線の雰囲気が強く出る。
そしてついに発見!
船着場のすぐ横にNT100が4両、ミャンマー行きを待っている
七尾から米原を経由し、笠寺からは名鉄線に入りスイッチャー(小型ディーゼル機関車)に牽かれてここまで来たそうだ。
渡った先でも大切に使われることを願ってやまない。
2005年3月31日を最後に、のと鉄道能登線(穴水〜蛸島)が廃止された。それと同時にのと鉄道は新車NT200を導入し、(実際に営業走行を始めたのは2004年中)
のと鉄道発足時から使われてきたNT100を順次置き換えていった。置き換えられたNT100は
廃車にする予定だったが、まだ走行可能であること、廃車費用の節約のためにミャンマーに譲渡されることとなった。2005年10月の時点で、NT100はお座敷改造のNT127を除き、20両が海を渡ったらしい。