Presence∝fTVA 2009 spring は今までリリースしてきたディスクに比べヘビーな曲やアブノーマルな曲が多めだと思っているが、その中で一息つけるのが「慧音の子守唄」だ。ショパンのノクターンっぽい曲。実は1年近く前から準備していた曲で、それゆえ音としては良くも悪くも万人向け。まあ、たまにはこんな曲もあっていいと思う。毎回アブノーマルだと、アブノーマルだと感じなくなってしまう。いろいろな曲があるからこそ、各曲の味が際立つ。
演奏は割合簡単だろう。テクニック上はショパンのノクターンOp.9-2 （
この曲） と同じぐらいだと思っている。メインテーマは多少暗く、中間部は甘く、コーダは消え入るように弾くとよい。「甘く弾け」という演奏指示はDenkoのアレンジでは何度も出てきて、もうおなじみかもしれない。
ちなみに、この曲はもっと長かった。中間部の後、もう一度前半部を繰り返す構造だった。しかし、悪い意味で冗長さが出てしまったので、繰り返し部分を短くしてすっきりさせた。繰り返し部分でつまらなくなりがちなのは三部形式の悩みだ。変奏するなど工夫すればいいが、この曲ではできなかった。
chiquchooから
以前のバージョンはその古さ（2008年登場）故に、どうしても最新の曲と比べると野暮ったい部分があり、流石にそろそろ“for Concert”枠から外そうかという声もありました。しかし適度な難易度とも相まって演奏者に意外に人気があることから、ほぼ曲の全体にわたってブラッシュアップし、リニューアル版を作成しました。
この曲本来の魅力であるゆったりとした、切ないながらも力強さを秘める曲調はそのままに、より洗練された響きを持ち合わせています。難易度は変わらず手頃なままですので、是非一度演奏してみて下さい。
直前のページへ戻る
Presence∝fTVA Top
