燕子花こりす



原曲 : 「めぐり、ひとひら。」 (キャラメルBOX) より 「燕子花こりす」
作曲 : 山本秀樹
アレンジ : chiquchoo
 

楽譜音源


  今頃は朱門優さんの新作、『きっと、澄みわたる朝色よりも、』は無事に発売されているのでしょうね…
  という訳で朱門優作品『めぐり、ひとひら。』よりこの曲です。ちなみに朱門さんはこの作品のシナリオライター、というかそれを一番先に言うべきな気がするけど気にしない。上記の最新作の援護射撃を兼ねつつ作ってみました。深い意味は実はなく、でも浅い意味づけなら色々でてきそうな曲です。

  その中で敢えて1つだけ挙げるなら、今この『めぐり、ひとひら。』のBGMでそれなりに大きな幻想曲を作っていて、今回この曲を出したのはその前座的な意味もあります。ちなみにその際のこの作品のBGMの解析結果を流用してできた曲なので、ささっと作った割にはしっかりできてるかも。

・楽曲解説

  ちょっと軽く弾いてみる曲としては、かなり面白い性格を持っている曲だと思います。構成的にはA→B→Cの3部構成ですがAとCに似た雰囲気があり、短い曲でありながら旋律の多彩さとまとまりを上手く両立しています。この構成は私は弄っておらず、原曲さまさまです。余談ですがこのタイプの構成は、特定のキャラに充てるBGMの構成としてはベストに近いものだと私は思っています。
  さて、という訳で画商・資産家としてその名を世に轟かせる名家、燕子花(かきつばた)家のお嬢様、こりすのテーマです。全てに対してつつがなく、礼儀正しく上品でありながら少し意地悪で毒舌、うん、ほんとこのメロディーそのまんまの性格ww。
 そして楽曲としての最大の特徴は独特の和声でしょう。一筋縄でない彼女の性格そのままの、的外れではないにしろ素直でない和音。アレンジの際もこれをより目立たせるために、原曲にあったアドリブ的な音をかなり省いています。

・演奏の手引き

  …という話は全て聴き手の側の話、この曲の上辺でしかありません。唐突ですが実は、この曲の真の楽しみ方は“弾く人自身が楽しむ”事にあります。というよりそのように私が意図して作っている、という点からして他の私の曲と根本的に大きく異なっていたり。弾き手が、自分で弾きながら、自らの奏でた音によって楽しむ、そんな楽しみ方をメインに据えた曲です。
  それだけにこの曲はとてもシンプル、結構気持ちよく弾けます。裏を返すと、この曲を弾くことだけで精一杯という方にとっては、ちゃんと弾ききってもあまり得るものがないかもしれないことを覚悟して下さい、残酷ながら。
  逆に、このレベルの曲であればそれほど大きな苦労をせず弾ける、という方は、是非弾いてみて下さい。曲自体も短いですし、突出して難しい部分がある訳でもないのでそんなに大変じゃない筈です。そして何よりも、このアレンジを真の意味で楽しめます。
  故にそういう意図でこの曲を弾こうとされるような方であれば、演奏のアドバイスとしては多分何も言う必要はない筈、というのが正直な所です。音をはっきりと出す、なーんてのは当たり前すぎますし、敢えて言うならテンポはゆっくり目のまま揺らしません、くらいかな。気に入った方は終止線に“:”を付けて(繰り返しの記号にする) 最初まで戻って繰り返して弾くと結構良かったり。元々ノベル系ゲームのBGM、本来そういう流され方をする曲だけにしっくりきます。後は何より、その独特の響きに浸ってお楽しみを。


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