原作：穢翼のユースティア（August）
原曲：Halbmond
作曲：スミイ酸（Active Planet）
アレンジ：Len-choo（冴月レン×chiquchoo）
　　

　実質、メルトさんのテーマといっても差し支えないでしょう。カイムたちをいつも優しく見守っているメルトさんの人柄が、この曲に表れているようです。曲調は、全体的に明るすぎず暗すぎず、独特の雰囲気があります。CastleWalkのように、中間部で雰囲気がガラッと変わるということはないのですが、よく聞いてみると、いろんなところで少しずつ旋律が変わっていたりするので、マンネリになることはないと思います。

（冴月レン）


　穢翼のユースティアをやった中で、一番に旋律を覚えて、そして最終的に一番イメージに残ったのが、私はこの曲でした。特に前半は「牢獄」を中心として話が進むため暗く退廃的なイメージが付きまとうこの作品にあって、牢獄唯一とも言える安らぎの場がヴィノレタ。酒を酌み交わす様子が目に浮かんできそうです。

（chiquchoo）



・楽曲解説＆演奏の手引き

　原曲はリュート系の楽器で弾かれていて音色が大きな特徴となっているので、ピアノにするとかなり印象が変わってきます。哀愁漂うイメージはよく残っていますが、どうしても原曲に対してあっさりした感じになってしまいます。音源ではテンポを少し速めにしてあっさり感を逆に生かす方向に振ってみましたが、微妙なテンポの抑揚を付けられる実演時にはもう少しテンポを揺らしつつ全体にゆっくり弾いて、原曲に近いイメージ付けをしても大丈夫なように思います。

　youでも同じようなことを書いた覚えがありますが、この手の低難易度の曲は音が少ない故に1音1音のウェイトが大きく、ある程度以上きっちり弾けていないと途端に厳しくなる一面があります。が、下手にテクニックに走った曲を無理して弾くより、こういう曲をきちっと弾いたほうが綺麗に聴こえるものです。原曲も細部まで非常に綿密にできていますし、アレンジも奇をてらったことは何一つやっていないので、この曲のポテンシャルは想像以上に高いです。個人的な場で弾いているだけでは、ちょっと勿体無いですね。