文章中に数式を挿入する場合
$ 数式 $
\( 数式 \)
\begin{math} 数式 \end{math}
文章中に数式を挿入する場合、数式コマンドを上記いずれかのタグで囲む。式の文字の大きさ、上下のマージンは文章と同じになる。これらのタグの中に全角文字を入れないこと。
【例】
この \( x^2 + 3x ) は0を超えないので
数式を表示する場合
\[ 数式 ]
\begin{displaymath} 数式 \end{displaymath}
\begin{equation} 数式 \end{equation}
文章中に数式を挿入する場合、数式コマンドを上記いずれかのタグで囲む。いずれの3つも、数式がいったん改行されセンタリングされて出力される。\begin{equation}は自動的に式に通し番号をつける。このタグの中に全角文字を入れないこと。
【例】
ある関数 \\
\[ f(x,y)= x + y + xy \]
がある。この関数は・・・
数式の途中に半角スペースを設ける場合
\(半角スペース)
\(半角スペース) を文字の間に挿入するとスペースを設けることができる。数式コマンド(\begin{math}など)の中ではソースのスペースは出力に反映されないのでこのコマンドを用いる。
数式タグ外でも使用可能。
文字の間隔を詰める場合
\!
専ら重積分のインテグラル記号の間隔を詰めるのに使う。数式タグ内でのみ使用可能。
ギリシャ文字の表示方法
タグを用いなければ、\begin{mathdisplay}系統の中のアルファベットは斜字体で出力される。変数や代数の場合はこれでよいのだが、sinやlogなど斜字体ではなくゴシック体で出力したいときは、頭に\を付ける。自然対数の底eや虚数単位i、jは何のコマンドも用いず半角小文字そのままでよい。
ギリシャ文字は\の後、半角英字で読み方を書けばよく、大文字を出力したいときは読み方の頭文字を大文字に、小文字を出力したいときには読み方の頭文字を小文字にする。
アルファベットの大文字と同じもの(Z:ゼータなど)は半角英数字でそのままソースに記述する。
α | アルファ | \alpha |
β | ベータ | \beta |
γ | ガンマ(小文字) | \gamma |
Γ | ガンマ(大文字) | \Gamma |
δ | デルタ(小文字) | \delta |
Δ | デルタ(大文字) | \Delta |
ε | イプシロン(小文字1) | \epsilon |
ε | イプシロン(小文字2) | \varepsilon |
ζ | ゼータ | \zeta |
η | エータ | \eta |
θ | シータ(小文字1) | \theta |
θ | シータ(小文字2) | \vartheta |
Θ | シータ(大文字) | \Theta |
ι | イオタ | \iota |
κ | カッパ | \kappa |
λ | ラムダ(小文字) | \lambda |
Λ | ラムダ(大文字) | \Lambda |
μ | ミュー | \mu |
ν | ニュー | \nu |
ξ | クシー(小文字) | \xi |
Ξ | クシー(大文字) | \Xi |
|
|
ο | オミクロン | \o |
π | パイ(小文字1) | \pi |
π | パイ(小文字2) | \Pi |
Π | パイ(大文字) | \Pi |
ρ | ロー(小文字1) | \rho |
ρ | ロー(小文字2) | \varrho |
σ | シグマ(小文字1) | \sigma |
σ | シグマ(小文字2) | \varsigma |
Σ | シグマ(大文字) | \Sigma |
τ | タウ | \tau |
υ | ウプシロン | \upsilon |
φ | ファイ(小文字1) | \phi |
| ファイ(小文字2) | \varphi |
Φ | ファイ(大文字) | \Phi |
χ | カイ | \chi |
ψ | プサイ(小文字) | \psi |
Ψ | プサイ(大文字) | \Psi |
ω | オメガ(小文字) | \omega |
Ω | オメガ(大文字) | \Omega |
|
【例】
\dot{Z} = R + jX \ Ω
A(t) = \sin (\omega t + \phi + \pi)
文字に添え字などを付加する方法
\vec { 文字 } で文字の上にベクトルをあらわす矢印、\hat{ 文字 } で
文字にハットがつき、\widehat { 複数の文字 } で広いハットがつく。
\vecではなく、\overrightarrowでもよい。
\overline{ 式 }、\underline{ 式 } でそれぞれ式に上線と下線がつく。
\dot{ 文字 } で複素変数文字や微分した文字にあるような点がつく。
文字_{添え字} で文字の右側に小さく添え字をつけることができる。
微分することを示す ' (プライム)は半角で必要な数だけ入力すればよい。
【例】
\dot E = \overline{ \dot Z_{0} } \ \dot I = \dot Z_{0}^{*} \ \dot I
\vec{e} = a \hat{r}
f''(x) + k f(t) = \cos \omega t
各演算子、記号の表示方法
プラス(+)、マイナス(-)、イコール(=)、不等号(<、>)は
半角でそのまま入力すればよい。その他は
×(掛ける・積) | \times |
÷(割る・商) | \div |
三重線(定義) | \equiv |
等号付き不等号 | \leq、\geq |
十分大きい | \ll、\gg |
±(プラスマイナス) | \pm |
マイナスプラス | \mp |
∞(無限大) | \infty |
≒ | \simeq |
各々の演算子の手前に \not を付けるとその演算子に斜線が付く。
【例】
z = 3 \pm 4 i
x + y \leq 4
L \gg d
A \not \equiv B
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指数の表示
累乗を出力するコマンドは下記。底、指数、それぞれ定数あるいは一文字の場合、{ }を省略できる。
【例】
e^4
{2n}^{3m}
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分数の表示
\frac{分子}{分母}
文字の手前に\displaystyle を記述することで文字の大きさを調整できる。
【例】
\[ \tanh x = \frac{ e^{x} - e^{-x} } { e^{x} + e^{-x} } \]
\[ I = \frac{ E_{o} }
{ R + j \omega L + \frac{ \displaystyle 1}{ \displaystyle j \omega C } } \]
かっこの高さを調整する場合
\left( \right)
(、{、[ といった各種かっこや |(縦線)は半角で入力すれば出力できるが、高さは一律に一文字分となり、分数の場合高さが足りない。その際、かっこの右側に\right、かっこの左側に\leftを付けるとかっこの高さを自動的に調節してくれる。
\right、\leftは必ず対にする。片側だけ表示させたいときは、表示しない方に\right.のようにピリオドを付ける。
【例】
\frac{d}{dx} ( \frac{\log x}{x} )
\frac{d}{dx} \left( \frac{\log x}{x} \right)
\left. \frac{1}{s^2 - s + 1} \right|_{s = 2} = \frac{1}{3}
ルート記号を表示
\sqrt[n乗根]{数}
ルートを出力するコマンド。
単なる二乗根なら[n乗根]を省略し、\sqrt{数}としてもよい。
【例】
\sqrt{ a + b + 2\sqrt{ab} } = \sqrt{a + b}
x^{ \frac{a}{b} } = \sqrt[b]{x^a}