その前になぜごみ箱を空にしたりフォーマットしてもデータが残っているか説明しよう。
上の図は3つのデータ、データ1、データ2、データ3が保存してあるHDDだ。
ハードディスク(HDD)はFAT/FAT32だとFAT(ファイルアロケーションテーブル)に、
NTFSだとMFT(マスターファイルレコード)に、HDDのどこにどんなファイルがあるか
記録されている。(FAT/FAT32、NTFSはフォーマットの種類・ここでは分からなくてもいい)
この場合、データ1は××、データ2は○○、データ3は△△に保存してあることになる。
ここでデータ1をごみ箱に捨て、空にすると
FAT or MFTの ”データ1は××にある” という情報は削除されるが、
データ1そのものは削除されないのだ。
厳密にいうと ”××にデータを書いてOK” となる。
次にこのHDDをフォーマットすると
さっきと同様に、FAT or MFTの "どこにファイルが保存されているか"
という情報は削除されるが、データそのものは削除されない。
つまり
フォーマットとごみ箱を空にすることは
ファイルを全部削除するか一部削除するかということしか違わない。
ちなみにデータ復元は
FinalData等のファイル復元ソフトでスキャンして、復元する。
これは、ごみ箱を空にしてしまってから・フォーマットしてしまってから
できるだけ早めにやらなければならない。
なぜなら、もしモタモタしていて新しいデータ データ4が書かれてしまうと
データ3は完全に生きているが、
データ1は完全にデータ4で上書きされ、データ2はデータ4で半分失われてしまう。
いよいよ本題。HDDのデータを100%復元できなくする方法
一番確実なのは専用ソフト(Norton SystemWorks等)で削除することだ。
ところが、デンコもそうだが、金がない。
タダでやる方法
さっきの話を思い出してほしい。消してしまったデータを復元したければ
新しいデータに上書きされないうちにすべきだというのがあった。逆の考えで
見られたくないデータをいらないデータで全部上書きすればいい!
早速実践!
ディスクL(ボリュームラベルはなぜか「抹消」)に1つ2〜4GBの見られてもいい
動画ファイル等を手当たり次第に突っ込み、40GBのディスクLを残り4KBにした。(下赤線)
ここまでやれば、
簡単にファイルを復元されることはない。
タダでできて魅力的な方法だが、HDDの場合GBクラスのファイルが1つくらいないとキツい。
また、上書きの時間も半端ではない。上の画像のときはおよそ40分ぐらい。
でも、これをやれば安心してHDDなどをショップに売ったり捨てたりできる。
ギガクラスのファイルが用意できないときは、データCDやオーディオCDの中身を
何度もコピーするとよい。
しかし、CD-Rは上書き不可能なため、この方法は使えない。だが大丈夫。ディスクは
使えなくなるが、レーベル面(触ってもいい面)にガムテープを貼ったりはがしたりすると
面白いぐらい銀膜がはがれるのだ。これで、まず復元はできない。捨てるときにオススメだ。
割るという手もあるが、破片が飛ぶのでオススメできない。
蛇足だが、デンコはディスク数枚の銀膜を完全にはがし、ディスクを透明にして遊んだことがある。